緒方リサコの夫婦カウンセリングについて|第1回
夫婦関係の状況を理解し、これからを考えるために
4つの「パートナーシップステージ」から、心と関係の変化を見つめます。
こんにちは。
夫婦カウンセラーの緒方リサコです。
夫婦関係に悩んでいると、
「どうしたら関係を再構築できるのだろう」
「このまま続けていいのだろうか」
「離れた方がいいのかもしれない」
など、さまざまな思いが行き来することがあります。
もし今、関係について悩んでいるのであれば、今回お話しする「パートナーシップステージ」を、一つの参考として見ていただければと思います。
これは、夫婦関係の中で起こる心の変化を4つの段階で整理したものです。
関係を再構築していきたい方はもちろん、すでに離れる方向で考えている方にとっても、これまでの関係や自分自身の心の動きを振り返るヒントになります。
仮に今のパートナーとの関係を終えることになったとしても、自分の中で何が起きていたのかを理解しておくことは、これからの人間関係で同じような苦しさを繰り返さないためにも大切です。
まずは、
「今、自分と関係の中で何が起きているのか」
を理解するところから始めてみてください。
今回の動画では、そのための一つの地図として「パートナーシップステージ」の全体像をご紹介します。
パートナーシップステージ

この図は、今の状態を「良い・悪い」と判断するためのものではありません。
夫婦関係を再構築する場合にも、離れるという選択をする場合にも、今までの関係や自分自身の心の動きを理解し、これからにつなげていくための一つの地図としてご覧ください。
すでに離れるという結論を出している場合でも、これまでの関係や自分自身の心の動きを振り返ることは、同じような苦しさを繰り返さず、これからの人間関係につなげていくヒントになります。
パートナーシップ図はダウンロードして、振り返る際の参考としてご利用ください。
動画の内容を文章でもご覧いただけます。
気になったところを振り返ったり、パートナーシップ図と照らし合わせながら、ご自身のペースでお読みください。
こんにちは。夫婦カウンセラーの緒方リサコです。
これまで、夫婦関係の再構築を望まれる方や、離婚を考えている方など、様々なご相談をお受けしてきました。
どちらの場合にも共通しているのは、「このままでは苦しい」と感じていても、自分の気持ちやこれからの選択をどう整理していけばいいのか分からず、一人で抱え込んでしまいやすいということです。
例えば、
・話し合おうとしても、いつも感情的になってしまって落ち着いて向き合えない
・「本当は分かってほしい」という気持ちがあるのに、期待して傷つくくらいなら「もう何も言わないほうがいい」と思ってしまう
・「自分は正しいのに、なぜ相手は変わってくれないのか」と相手を責める気持ちや怒りが湧いて、そこから抜け出せない
・離婚を考えることはあっても、その先の生活や一人になることを思うと不安で動けなくなってしまう
こんな状態が続くことがあります。
夫婦関係の悩みは、浮気や不倫、日々の言い争い、生活のすれ違い、お金や子育て、家族関係の悪化といった形で現れます。
けれど、その背景には出来事そのものだけでなく、深い心の傷つきや悲しみとして傷跡が残っていくことも少なくありません。
そんな時に大切なのは、感情のままに判断することではなく、まず「今の状況を理解すること」です。
この動画を含め、これから数本にわたって、夫婦関係を中心に近い関係の中で起こる「心の成熟と関係の変化の流れ」を、4つのステージで丁寧に紐解いていきます。
専門的なお話も少し出てきますが、難しく捉える必要はありません。
「何を整えていけばいいのか」
「今、自分はどこにいるのか」
を理解していただけるようにお話ししていきます。
関係をより良くしていこうと思われている方も、もう今の状況に限界を感じていらっしゃる方も、ご自身の心の状況を整えるためのヒントとしてご覧ください。
ここからは、夫婦関係の悩みを整理するために私がカウンセリングの現場で大切にしている「パートナーシップステージ」についてお話しします。
このパートナーシップステージは、これまで多くの方のお話を伺う中で見えてきた夫婦関係の心の変化を、心理学や人間関係の考え方も参考にしながら整理したものです。
今の自分がどのような心の状態にいるのか、そして次に何を整えていけばよいのかを見えやすくするための「地図」としてご覧ください。
この図では、夫婦関係の心の状態を下から、
1. 共依存
2. 心の自立
3. 心のつながり
4. 相互依存
という4段階で示しています。
これは、世界中で長く読み継がれている自己成長の名著『7つの習慣』で語られる「依存」「自立」「相互依存」という人の成長の流れを、夫婦関係に置き換えて整理したものです。
夫婦関係では、自分の軸を取り戻すだけでなく、その先にお互いの違いを受け入れながら心で繋がる段階が大切になります。
そのため、この図では「自立」と「相互依存」の間に「心のつながり」という段階を加えています。
また、この図ではステージが上がるほど幸福度も高まっていくものとしています。
「幸福」と言うと少し大それた感じに思われるかもしれませんが、これはアドラー心理学の「共同体感覚」――言い換えると「自分はここにいていいんだという安心感」や「他者と繋がっている感覚」を大切にする、という考え方から来ています。
そのために「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」という3つの課題があります。
簡単に言えば、
「自分を受け入れ、相手を一人の人として見つめ、関係の中で自分にできることを探していく」
ということです。
これは私自身の経験もそうですし、今までカウンセリングなどで長く支援させていただいている方々のお話を伺っていても実感しています。
このアドラー心理学との関連については、次回の動画でもう少し詳しくお話ししていきますね。
今回はまず、4つのステージを簡単に見ていこうと思います。
ステージ1:共依存
相手の反応や感情に強く影響を受け、心の軸が相手に寄っている「他人軸」の段階です。
「どう思われるか」
「相手に分かってほしい」
「相手に変わってほしい」
といった思いを軸に関係が動きやすくなります。
この状態での共依存関係はバランスが崩れやすく、相手への期待や執着から、不安や不満などのネガティブな感情として現れ、そこから夫婦関係の様々な問題が生じやすくなります。
ステージ2:心の自立
相手に合わせすぎず、自分の感情や考えを整理していく段階です。
「相手がどうしてほしいのか」だけではなく、
「自分はどう感じているのか」
「自分はどうしたいのか」
を少しずつ見つめられるようになっていきます。
感情に振り回される状態から冷静に自分の内側を整理し、対話の準備ができるようになっていきます。
ステージ3:心のつながり
「自分軸」を持ちながら、相手の気持ちや背景にも目を向けられるようになっていく段階です。
ここでは自分の思いだけでなく、
「相手が何を感じ、何を大切にしているのか」
を理解しようとする「他者軸」の視点が育ってきます。
お互いの違いを受け入れながら、責め合いや我慢ではなく、対話を通じて2人の間に再び橋をかけるように支え合う関係が少しずつ生まれていきます。
ステージ4:相互依存
お互いが自分の足で立ち、対等な関係として信頼し合いながら、2人でより豊かな関係を築いていく段階です。
大切なのは、「自分がダメなんだ」と自分を責めたり、逆に「相手が100%悪い」と決めつけたりするのではなく、
「今の自分がどのような心の動きの中にいるのか」
を落ち着いて見つめることです。
現在地が見えてくると、感情のままに相手を責めたり自分だけを責めたりするのではなく、
「関係をどう立て直していけばいいのか」
あるいは、
「自分にとって本当に幸せな選択は何なのか」
という未来に向けた建設的な一歩が少しずつ見えてきます。
さらに言えば、ここでご自身の心と向き合い、ステージを上げていくプロセスは、仮に夫婦としてどのような結論を出すことになったとしても、決して無駄にはなりません。
それはパートナーとの関係にとどまらず、子育てや仕事、友人関係など、あなた自身の人生におけるあらゆる繋がりを発展的で豊かなものにしていくための、大切な心の土台となっていくのです。
今回は、夫婦関係の心の成熟と関係の変化を表す「パートナーシップステージ」の全体像についてお話をさせていただきました。
私自身もかつては夫婦関係で深く悩み、うまくいかずに苦しんだ時期がありました。
その時は目の前の出来事に振り回され、先の見えない真っ暗闇な長いトンネルの中にいるような感覚でした。
当時の私にはこの図はまだありませんでしたが、結局、私たち夫婦はステージ1の共依存の状態のまま「離婚」という道を選択しました。
ですが、離婚した後に息子との関係悪化や、別れたパートナーに近い関係をまた作ってしまったり……という失敗を繰り返しながら、カウンセラーの方や友人など様々な方のお力をお借りして、自分と向き合い、心の整理や自己理解を深めてきました。
そのことで、この図のステージが上がるような、周囲の方々との良い関係を築いていけるようになったのかなと思います。
夫婦関係の悩みは誰にでも起こり得るものです。
今回のように今の状態を客観的に理解することで、それを単なる問題としてだけでなく、
「心の成熟や関係の変化のプロセス」
として見つめ直すことができます。
そしてステージを上げていくためには、今抱えているお悩みや問題をクリアにし、気持ちを落ち着かせながら、育ってきた環境や生育歴、これまでの人との関わり方、家族、仕事、生活の事情なども含めて見つめ直していくことも大切です。
私のカウンセリングでは、そうした背景も踏まえながら、ご自身にとって大切な次の一歩を一緒に見つけていけるように進めています。
次回は、ステージが上がるほど変化していく幸福度や、アドラー心理学の「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」という課題についてご紹介します。
次回|関係の変化と「幸福度」について
次回は、パートナーシップステージが上がることで変化していく幸福度と、アドラー心理学の
「自己受容」
「他者信頼」
「他者貢献」
という3つの考え方についてお話しします。
動画をご覧になって、感じたことがあればお聞かせください
今回の動画やパートナーシップ図をご覧になって、
「自分にも思い当たることがあった」
「今までとは少し違う見方ができた」
など、感じたことがありましたら、よろしければコメントでお聞かせください。
短いコメントでも構いません。
今後お届けする動画や情報づくりの参考にもさせていただきます。
※こちらは個別のご相談にお答えするためのコメント欄ではありません。個人的なご相談をご希望の場合は、カウンセリングをご利用ください。
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