いつも自分は損ばかり?専業主婦の妻から離婚を迫られる夫【夫婦カウンセリング事例】<Case6>

夫婦カウンセリング

夫婦カウンセリング 36歳男性

年々、男性からの依頼が増えてきています。 自発的にいらっしゃる方、奥様から「行ってきて」と言われた方、いずれにしても男性側が積極的な姿勢で臨むことはとても素晴らしいことです。 どのようなケースでも “最初に来た方の味方にはならない”ので、まずはご主人が、その後ご夫婦で……という流れでもまったく問題ありません

 ご相談者さまの簡易プロフィール
 相談者:Nさん 36歳
 家族構成:妻(2歳上、専業主婦)、息子(9歳)
 相談者家族構成:両親(母は継母)、弟(3歳下)
 相談者妻家族構成:両親(会社経営で共働き)、祖父母、弟(6歳下)

ご相談内容

妻が“自分”の人生を歩むには、本当に離婚しかない?

会社の先輩だった妻と結婚。当初、妻は子どもを望んでいませんでしたが、双方の両親の希望により、子どもをもうけました。

しかしその後、妻は社会からの孤立を感じ、“仕事を続けるわたし=家事も育児も自分に押し付けて好きなことをしている”という認識で、強い憎しみや嫉妬心を抱くように。

6、7年前から話し合いを続けてきましたが、ついに「自分のやりたい仕事や、好きなことをして生きていきたい」と離婚を切り出されてしまいました。

妻の希望で、わたしが妻両親の経営する会社に、転職する話も出てきています。わたしはこれからも家族三人で過ごしていきたいと思っているのですが、どのように関係を改善すれば良いのでしょうか?

カウンセラー緒方の見解

妻の他者への責任転嫁と年下男性に対する潜在的な嫉妬

会社経営者で共働きだったご両親のもとに、長女として生まれた奥様。

小さい頃から我慢することも多く、“(我慢した)見返りがほしい”“評価されたい”という願望が人一倍強いようです。

周囲の期待を汲み取り、主体的ではない選択をしてきたので、いつも“自分だけ損をしている”と感じるのでしょう。

また、弟さんはお母さんに“おんぶにだっこ”で育てられたので、潜在的に年下男性に対する嫉妬心がある様子。

長女でしっかりしている方は、自分に従ってくれる人を選びがちですが、従ってばかりの人は攻撃する傾向にあります。

ご主人が奥様ご両親の会社に転職しても、奥様の監視下に置かれるだけで、根本的な解決にはなりません。

カウンセリングの内容

ふたりが目指すヴィジョンを明確にし、主語を“We”に

まずはご主人と奥様が年齢に伴う上下関係ではなく、対等な関係になるため、ご主人にはっきり意思表示をするようアドバイス。

さらに奥様の存在そのものを愛していることを、根気よく伝えるようお願いしました。

そしてご夫婦おふたりが、ともに将来のヴィジョンを共有するため、ニュートラルでいられる家以外で話し合うことをご提案。

Have(○○という目標を掲げる)→Do(そのために××する)ではなく、Be(ふたりがどうありたいのか)→Do(そのために××する)→Have(○○という目標を掲げる)という生き方にシフトしていくことで、会話の主語が“I”から“We”に変わるはずです。

今まで欠けていた奥様の主体性が生まれれば、ご主人に対する一方的な不満も解消されるでしょう。