幸せな結婚10年目…夫が職場で突然の不倫。でもその原因は自分かも!?【夫婦カウンセリングケーススタディ12】

夫が職場で不倫

こんにちは、夫婦カウンセラーの緒方リサコです。

ここ2〜3年、不倫というワードが世間を賑わせていますね。
「え、あの人が…?」というような一般的に好感度が高いと思われている方が不倫していた例も少なくありません。

今回、ケーススタディとしてご紹介するAさんは、結婚10周年を目前に夫の不倫が発覚したということでカウンセリングに来られました。

お相手は同じ職場の女性。ご主人に宛てた(女性からの)手紙をAさんがたまたま見つけたことで、不倫の事実を知ったといいます。

ご主人は結婚当初から優しくまっすぐな性格で、Aさんは「この人に限って不倫なんてあり得ない」「不倫とは無縁だ」と思っていたそうです。

だからこそ、その事実を知った時のショックはとてつもなく大きいものだったでしょう…。

実際、はじめは私の顔を見るなり泣き崩れてしまうほどの精神状態でした。

しかしカウンセリングをしていく中で、Aさんはあることに『気付いた』と言われました。

それは、Aさん自身が結婚生活で無意識になさっていたことなのですが、どのようなことだと思われますか?

もしあなたがAさんのように、

「夫の不倫が発覚した」
「夫との関係がギクシャクしている」
「夫婦喧嘩が絶えない」

という状況でしたら、参考にしていただけるポイントがあるかと、ぜひこのまま読み進めてみてください。

ご相談者さまのプロフィール

結婚10周年を目前にして夫の不倫が発覚。あまりのショックに気持ちの整理ができず、夫と向き合うことができない。夫婦で冷静に話し合うためのアドバイスが欲しい。

実際のカウンセリング内容:妻が夫に無意識にやっていたこと

カウンセリング開始直後、Aさんのスマホが鳴りました。相手はご主人とのこと。

Aさん
「すみません、主人から(の電話)でした」

カウンセラー緒方
「全然いいのよ、ご主人は大丈夫?」

Aさん
「はい、今から出かけてくるがいいか?という電話でした」

カウンセラー緒方
「そうなのね。…ご主人は何をするにも毎回Aさんの許可を取られるという感じなの?」

Aさん
「はい、いつもそうですね」

カウンセラー緒方
「夫婦間で許可を取り合うって、なんだか窮屈に感じるのだけれど、Aさんはどう思われる?」

Aさん
「んー、普通だと思っていたので特に考えたこともなかったです。あれ、もしかして主人は嫌だったのかな…」

カウンセラー緒方
「ご主人に直接聞いたわけではないから実際の気持ちは分からないけれど、その可能性はあるかなって思うのよ。夫婦の形はそれぞれだから、お互いにそうしようって決めていたのなら良いのだけれど、そういう話し合いはしたことある?」

Aさん
「いえ、話し合ったことはないです。(ハッとした様子で)あ、でも、そういえば、つい最近主人から『俺のスケジュールは自分で決めるから放っておいてくれ』『勝手に予定を決めるな』と言われました」

カウンセラー緒方
「それは、何がきっかけだったの?」

Aさん
「私が『お義母さんと話して実家に行く日はこの日になったからね』と伝えた時だったんですが。いつもなら『分かった』で済んでいたのに、その日はなぜかいきなり怒り出して…」

カウンセラー緒方
「なるほどね。今私が思ったことお伝えしてもいいかしら?」

Aさん
「はい」

カウンセラー緒方
「Aさんは無意識のうちにご主人をコントロールしようとしていたのかなって感じたのだけれど、どう思われる?」

Aさん
「…あぁ、そうかもしれないです。正直、認めたくはないですが、色々なことを自分の思うように進めたいという気持ちは強かったと思います。そう思うと、最近の主人の言動の意味がなんとなく分かってきた気がします。私への反発心からだったのかな…」

カウンセラー緒方
「うんうん、そうだったのね。もちろん、だからってご主人の不倫が許されるわけではないけれど、Aさんが『私にもこんなところがあったかもしれない』という気持ちを持つことは、これから話し合いをする上でとても大切になってくると思うの」

まとめ:「私も夫をコントロールしようとしちゃってたかも…」と思った時は?

夫の不倫は、妻にとって許しがたいことだと思います。「嘘でしょ」「あり得ない!」「どうして…」と色々な気持ちが渦巻いて、目の前が真っ白になってしまうのではないでしょうか。

しかし、夫のことを責め続けたり、悲しみに浸っているだけでは問題は解決できませんよね。夫の不倫という事実を認めた上で、そこから「どうしていくか?」「自分はどうしたいのか?」を考えていくことが大切です。

その過程で、Aさんのように実は無意識のうちに夫をコントロールしようとしていた自分に気づかれるケースもあります。

以下は、(自分でも気づかず)夫をコントロールしようとしてしまう妻がやりがちな行動なのですが、思い当たることはないでしょうか?

「夫の携帯をチェックする」
「夫の帰りが遅いとイライラする」
「(夫の)家事の仕方に口出し・文句を言う」
「自分の思うように子供と関わらせる」

このようになってしまう原因は、

  • 自分の価値観が『絶対』『正しい』と思っている
  • 夫婦の関係性よりも表面的なことを重視している
  • 夫のことを心から信頼できていない

などが考えられます。

もしあなたも思い当たることがあるとしたら、まずは以下の2つを実践してみていただくと良いかもしれません。

  • 夫に対して素直に「ごめんね」と謝る
  • 「これからは2人で一緒に決めていこうね」という意志を伝える

複雑に考えず、コミュニケーションの基本に戻ってみると、動揺した気持ちが徐々に落ち着いてきます。

そうすると、自分がどうしたいのか考える余裕が生まれ、さらに夫婦間の話し合いも冷静にできるようになっていきます。

夫婦カウンセリングのご案内

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ABOUT US
夫婦カウンセラー緒方リサコ
47歳のときに22年間の結婚生活にピリオドを打ち、子連れ離婚する。熟年・調停離婚になったことから息子の心理状態に影響し、親子関係が悪化。これを機に、アドラー心理学(親子関係・家族関係)、発達心理学(主に児童・青年心理学)を学び実践をスタート、息子との関係を改善させる。その後、カウンセリングを始め、さらにパートナーシップについての独学を続ける。 離婚から5年後の52歳で、新しいパートナーとステップファミリーとなることでの日々の充実や成長を経験し、パートナーシップの大切さを自分自身でも強く実感する。長く幸せなパートナーシップを築くためのサポートができたらとピリアロハカウンセリングを設立。現在は東京代々木のカウンセリングルームを中心に活動。